屋上からの雨漏りは放っておくと建物全体に悪影響を与え、大きな修繕費用がかかる可能性があります。
この記事では、屋上の雨漏り修理にかかる費用の相場や工法別の特徴、費用が高くなる原因、そしてコストを抑えるための具体的なポイントまで詳しく解説します。
火災保険やDIYで費用を抑える方法についても触れているので、これから屋上の修理を考えている方はぜひ参考にしてください。
屋上の雨漏り修理費用はどのくらいかかる?基本的な相場を解説
屋上の雨漏り修理費用は、選ぶ防水工法によって大きく異なります。以下では、それぞれの工法ごとの相場を紹介します。
防水工事の種類によって費用が異なる
屋上防水にはさまざまな工法があり、それぞれ施工方法や耐用年数、施工面積の対応力が異なります。
代表的な防水工法には「ウレタン防水」「FRP防水」「シート防水」などがあり、選ぶ方法によって費用も変動します。
防水工事の種類とその特徴を理解することが、適正な修理費用を知る第一歩です。
次から各防水工法の詳細と費用目安を見ていきましょう。
ウレタン防水は1㎡あたり5,000〜8,000円が目安
ウレタン防水は液体状のウレタン樹脂を塗り重ねて、防水層を形成する方法です。
1㎡あたりの施工費用は約5,000〜8,000円で、コストパフォーマンスが高く、複雑な形状の屋上にも対応できるのが特徴です。
ただし、乾燥に時間がかかるため、天候によっては工期が延びる場合があります。
10〜12年ほどの耐用年数が一般的です。
FRP防水は耐久性が高い分1㎡あたり7,000〜12,000円ほどかかる
FRP防水はガラス繊維を使って強化したプラスチック素材で防水層を作る工法で、非常に耐久性が高く、軽量です。
費用の目安は1㎡あたり7,000〜12,000円で、少し高めですが長期的に見ればコストメリットがあります。
バルコニーや狭い屋上に適しており、耐用年数は15〜20年とされています。
硬化が早く、短期間で施工できる点も魅力です。
シート防水は広い面積向けで1㎡あたり4,000〜7,000円が相場
シート防水は、塩ビやゴム製のシートを貼り付けて防水する工法で、主にビルやマンションの屋上など広い面積の施工に適しています。
費用相場は1㎡あたり4,000〜7,000円と比較的安価です。
接着剤や加熱で密着させるため、比較的短期間での施工が可能です。
ただし、複雑な形状には不向きで、継ぎ目からの劣化リスクには注意が必要です。
屋上の雨漏り修理費用が高くなる原因とは?
屋上の修理費用が高額になる原因には、以下のような複数の要因が重なる場合が多いです。
劣化が進んで修理範囲が広がっているから
雨漏りを長期間放置していると、防水層だけでなく下地や建材まで劣化が進行します。
その結果、修理範囲が広がり、必要な材料や作業量が増えて費用がかさむのです。
とくに木造建築の場合、構造部分の腐食が進行していると大掛かりな補修が必要になります。
雨漏りに気づいた時点での早期対処が重要です。
構造が複雑で施工に手間がかかる
屋上の形状や設備(アンテナ、配管、太陽光パネルなど)が複雑な場合、施工にかかる手間が増えます。
細かな部分まで丁寧に処理する必要があるため、作業時間が増え人件費が上がります。
また、一部だけでなく全体を補修する必要があるケースもあり、費用の増加につながります。
現地調査の段階で、施工の難易度を把握しておきましょう。
高所作業で足場設置が必要になることがある
建物の高さや周辺環境によっては、足場の設置が必要になる場合があります。
足場費用は一般的に10万円〜30万円程度がかかり、これが全体の工事費用を押し上げる原因になります。
特に3階建て以上の建物や、通行人が多い都市部では安全確保のために足場が必須です。
一方、低層の建物や傾斜の少ない屋上では足場なしで施工できる場合もあります。
長年放置して下地や建材が傷んでいる
雨漏りの侵入が長期化すると、防水層の下にある断熱材やコンクリート、木材が水分を含んで劣化してしまいます。
このような場合、防水工事に加えて下地補修や建材交換も必要になるため、追加費用が発生します。
修理費用を抑えるには、早めに状態を確認し、必要最小限の工事で済ませることがポイントです。
定期点検を受けることで、劣化の兆候を見逃さずに済みます。
屋上の雨漏り修理費用を安く抑えるためのポイント
屋上の修理費用は適切な方法を選ぶことで大きく節約できます。ここでは、費用を抑えるために有効なポイントを紹介します。
早めに修理することで被害の拡大を防げる
雨漏りの初期段階で修理すれば、防水層のみの補修で済む可能性が高く、結果的に費用を抑えることができます。
放置するほど被害が広がり、下地や構造部分の補修も必要になるケースが多いため、早期対応がコスト削減に直結します。
小さなヒビ割れや雨染みを見つけたら、すぐに業者へ相談しましょう。
早期発見・早期修理がもっとも経済的です。
部分補修を選べば費用を抑えられる
屋上全体の防水ではなく、雨漏りの発生箇所のみをピンポイントで補修することで、施工面積が小さくなり費用を抑えられます。
ただし、他の箇所にも劣化がある場合は、部分補修では一時的な対処にしかならない場合もあります。
調査結果を元に、全体補修と部分補修どちらが適切か判断することが大切です。
業者と相談しながら最適なプランを選ぶようにしましょう。
地域密着型の業者を選ぶと中間マージンが少ない
大手企業に依頼すると、実際に施工を行うのは下請け業者であることが多く、中間マージンが発生することがあります。
一方、地域密着型の工務店や防水業者に直接依頼することで、余分なコストを削減することができます。
地域の口コミや実績がある業者を選べば、安心して依頼できるでしょう。
出張費も安く抑えられる可能性があります。
相見積もりを取って比較することで適正価格がわかる
最低でも2〜3社から見積もりを取り、金額や内容を比較することで適正価格を見極めやすくなります。
見積もりを比較する際は、単に金額だけでなく、工事内容、保証年数、使用する材料などの違いにも注目しましょう。
また、見積書の内訳が詳細に記載されている業者は、信頼性が高い傾向にあります。
「費用が安い=良い業者」とは限らないため、総合的に判断しましょう。
屋上の雨漏り修理費用を業者ごとに比較する方法
信頼できる業者を選ぶことが、費用と仕上がりの両方に直結します。以下の方法で、より良い業者を見極めましょう。
「ヌリカエ」や「ホームプロ」で複数社から無料見積もりできる
「ヌリカエ」や「ホームプロ」などのリフォーム比較サイトを使えば、複数の優良業者から無料で見積もりを取得できます。
これにより、自分で一社一社に問い合わせる手間を省きつつ、価格とサービスを比較可能です。
中には現地調査無料の業者も多く、気軽に相談できるのがメリットです。
急な勧誘が少ないサイトを選ぶと安心です。
施工内容や保証年数も比較ポイントになる
見積もり額だけでなく、どのような施工を行うのか、何年の保証が付いているかも重要な比較ポイントです。
特に防水工事では、保証の有無や長さが、施工品質に対する業者の自信の表れでもあります。
5〜10年程度の保証を設定している業者が多いため、内容をよく確認しましょう。
保証がない業者は避けた方が無難です。
口コミサイトで評判を確認できる
実際に施工を依頼した人の声は、業者選びの大きな参考になります。
Googleマップ、エキテン、みんなのリフォーム、ヌリカエなどの口コミサイトで評判をチェックしてみましょう。
「丁寧だった」「対応が早かった」「説明が分かりやすい」などの具体的なコメントがある業者は信頼性が高いです。
ただし、極端に評価が高すぎる場合は、サクラ投稿の可能性もあるため注意しましょう。
地元業者と大手業者では費用とサービス内容が異なる
大手業者はブランド力や安定感がありますが、価格が高くなる傾向にあります。
一方、地元業者は価格が安く、融通が利きやすい点が魅力ですが、技術力にはばらつきがあります。
どちらを選ぶにせよ、見積もりと実績、口コミを総合的に判断することが大切です。
両者を比較して、自分のニーズに合った業者を選びましょう。
屋上の雨漏り修理費用を火災保険でカバーできる場合とは?
雨漏りの修理費用は、状況によっては火災保険でカバーできることがあります。
台風や落雷などの自然災害による被害なら保険適用される
火災保険は火災だけでなく、風災・雪災・落雷などの自然災害による損害に対しても補償されることがあります。
例えば、台風で屋上の防水シートが破損し雨漏りが発生した場合、保険で補償される可能性があります。
ただし、経年劣化による雨漏りは対象外になることが多いです。
契約内容を確認することが第一歩です。
申請には被害状況の写真や修理見積書が必要
保険を申請するには、被害状況の分かる写真や業者が作成した見積書、調査報告書などの提出が必要です。
これらの資料を元に保険会社が補償の可否を判断します。
申請のタイミングも重要で、発生から3年以内に申請する必要があります。
保険金が下りるまでに1〜2ヶ月程度かかることもあるため、早めの手続きを心がけましょう。
加入中の火災保険の補償内容を確認する必要がある
火災保険にはさまざまな補償タイプがあるため、自分が加入している保険が雨漏りに対応しているかを必ず確認しましょう。
「建物補償」「風災補償」「外部損害補償」などのオプションが付いているかがカギです。
保険証券や保険会社の公式サイトで確認するか、担当者に直接問い合わせると確実です。
補償内容が曖昧な場合は、保険の見直しも検討しましょう。
保険申請に詳しい業者に相談するのも有効
保険申請に詳しい業者であれば、書類の準備や申請手続きのアドバイスを受けられます。
中には、申請代行サービスを行っている業者もあり、スムーズに保険金を受け取れるケースもあります。
保険申請の経験が豊富な業者を選ぶことで、自己負担を大きく減らせる可能性もあります。
ただし、過度な保険請求をすすめる業者には注意が必要です。
自分でできる?屋上の雨漏り修理費用を抑えるDIYの注意点
DIYによる雨漏り修理は一時的な応急処置としては有効ですが、いくつかの注意点があります。
応急処置ならDIYでも可能な場合がある
軽度の雨漏りであれば、防水テープやコーキング剤を使って一時的に雨水の侵入を防ぐことが可能です。
ただし、根本的な原因の解決にはつながらないため、あくまで応急処置と割り切って使いましょう。
雨漏り箇所が特定できている場合に限ります。
DIYの範囲を明確に理解することが大切です。
防水塗料や補修テープで一時的な対策はできる
市販の防水塗料(アスファルト系、ウレタン系など)を塗布したり、補修用テープを貼ることで、一時的な水の侵入を防げます。
ホームセンターやネットで2,000〜5,000円程度で入手可能です。
小規模なヒビや隙間には有効ですが、下地まで劣化している場合には効果がありません。
完全な防水性能を得るには、やはり専門業者による施工が必要です。
高所作業は危険が伴うので安全確保が必要
屋上での作業は高所での作業になるため、落下や転倒などの事故の危険性があります。
特に傾斜のある屋根や雨天時の作業は非常に危険です。
安全帯や足場なしでの作業は絶対に避けるべきです。
安全確保ができない場合は、迷わず業者に依頼しましょう。
誤った施工で逆に悪化するリスクもある
自己流の施工で雨水の流れを変えてしまったり、防水層を傷つけてしまうと、かえって症状を悪化させてしまうリスクがあります。
また、間違った材料を使用することで、追加費用が発生することもあります。
DIYはあくまで「応急処置」として考え、長期的には専門業者の施工を検討しましょう。
知識と経験が必要な分野であることを忘れないでください。
まとめ|屋上の雨漏り修理費用の相場と安く抑えるためのコツ
ここまで、屋上の雨漏り修理にかかる費用の相場や、費用を安くする方法、注意点などを詳しく解説してきました。
修理の種類と費用相場を把握しておくことが大切
防水工法にはウレタン防水、FRP防水、シート防水などがあり、それぞれ費用相場や特徴が異なります。
修理内容を理解しておくことで、適正価格で納得のいく施工が可能になります。
選ぶ工法によって耐久性や施工期間も変わるため、自宅の状況に合った方法を選ぶことが大切です。
また、業者選びも費用と品質に大きく影響します。
相見積もりや補助金・保険を活用すれば費用を下げられる
複数の業者から見積もりを取り、内容と価格を比較することで、費用の適正化が図れます。
また、火災保険や自治体のリフォーム補助金を活用すれば、実質負担を減らすことが可能です。
業者選びに迷ったら、「ヌリカエ」や「ホームプロ」などの比較サービスを使ってみるとよいでしょう。
補助制度については、自治体の公式サイトを確認してください。
定期点検と早めの対応が結果的に安く済む
雨漏りの兆候を早期に発見し、小規模のうちに補修すれば、大規模修繕を避けることができます。
定期的な点検と清掃を行い、防水層の劣化を早期に発見することが費用を最小限に抑える秘訣です。
10年を目安に防水工事を検討すると、建物の寿命を伸ばすことにもつながります。
大切な住まいを守るために、計画的なメンテナンスを心がけましょう。
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