倉庫や工場のスレート屋根は耐久性に優れ、長期間の使用が可能です。しかし、風雨や年月の経過により、欠けやひび割れが生じることがあります。屋根や外壁のトラブルは放置しておくと建物全体に被害を及ぼす可能性も。そんなお悩みをお持ちの皆様に向け、スレートの修理やメンテナンスについてご紹介します。
スレートの修理やメンテナンスを専門的に行うことで、屋根や外壁の問題を早期に発見・解決し、建物の寿命を延ばすことができます。定期的な点検や適切なケアは、将来の大きな費用を節約し、安心して工場や倉庫を使用できる利点があります。当記事では、スレートの劣化や損傷に対する対策やおすすめの修理業者選びのポイントを詳しく解説します。
適切な知識を身につけ、スレートの問題に早めに対処することで、長寿命な建物を維持し、経済的な利益を得られるでしょう。ぜひ最後までお読みください。
倉庫の外壁や屋根に使われる波形スレートとは?
波形スレートについて、詳しく解説していきます。
波形スレートとは
波形スレートとは、セメントと繊維を混ぜ合わせ、波状にした板のことです。
その特徴的な波形が、倉庫の外壁や屋根に使われる理由となっています。耐久性に優れ、経済的で施工が容易なため、多くの建物に利用されています。
波形スレートの構造
波形スレートは、外壁裏側(室内側)にある胴縁(どうぶち)と呼ばれる鉄の棒にフックを引っ掛けて張り付けます。このフックのことをフックボルトと言い、鉄製のボルトが用いられます。
この構造により、スレートがしっかりと固定され、風や雨から建物を守る役割を果たしています
波形スレートの種類
波形スレートには大波スレートと小波スレートの2種類がありますが、倉庫の外壁や屋根には主に小波スレートが使われます。
また、人工スレートと天然スレートの2つの種類がありますが、現在では屋根と外壁の両方に人工スレートを使うのが一般的です。天然スレートは高度な技術と高価なため、一部の建物にしか使われない場合があります。人工スレートはその耐久性と経済性から広く利用され、倉庫や工場など多くの建物で採用されています。
倉庫の波形スレートのメリットやデメリット
倉庫の波形スレートのメリットやデメリットについて解説していきます。
波形スレートのメリット
波形スレートには多くのメリットがあります。
まず、耐用年数が25年以上とも言われる優れた耐久性があり、長期間にわたって安心して利用できます。また、法定不燃材料で作られており、高い耐火性を持っています。これにより、火災時の被害を最小限に抑えることができます。さらに、波形スレートは高い遮音性が期待でき、外部の騒音を軽減してくれます。そして、他の外壁材に比べて比較的安価に設置できるため、経済的な利点もあります。
波形スレートのデメリット
一方で、波形スレートにはいくつかのデメリットも存在します。
まず汚れが目立ちやすいという点が挙げられます。また、2004年以前に製造されたスレートには、発がん性や中皮腫などを引き起こす可能性が高いアスベストが含まれている可能性があるとされています。これらのアスベストが健康に悪影響を及ぼすおそれがあるため、古い波形スレートの使用には注意が必要です。
ただし、現在ではアスベストを含まない安全な素材が使われていることが一般的ですので、新しい波形スレートは安全に利用することができます。
波形スレートはメンテナンスが必要?頻度や方法は?
波形スレートのメンテナンス頻度や方法について解説していきます。
波形スレートのメンテナンスについて
波形スレートは耐久性が高く、頻繁なメンテナンスをしなくても長期間にわたって使用できる特徴があります。
しかし、施工の際にスレート板を鉄製のボルト(フックボルト)に引っ掛けて取り付けるため、放置しているとフックボルトが劣化するリスクがあります。フックボルトが劣化して錆びついてしまうと、その部分から水漏れが起きる可能性もあるため、数年に一度はフックボルトを確認し、劣化が進んでいれば早急な交換が必要です。
メンテナンスの頻度は使用状況や気候条件によって異なりますが、一般的には5年から10年に一度程度の点検が推奨されています。
波形スレートのメンテナンス方法
波形スレートのメンテナンス方法は、状況に応じて異なります。
一部が劣化している場合は、塗装だけ行ったり部分的に張り替えたりすることができます。ただし、全体的に劣化している場合はカバー工法による全面張り替えを検討する必要があるでしょう。
適切なメンテナンスを行うことで、波形スレートの耐久性を更に向上させることができます。
倉庫の波形スレートの修理や張り替えについて
倉庫の波形スレートは張り替え可能なのでしょうか? 修理や張り替えについて詳しく見ていきましょう。
張り替えは可能?
倉庫の波形スレートの張り替えは可能ですが、いくつかの注意点があります。
張り替えには、工場や倉庫の営業に支障をきたすことがあるため、計画的な対応が必要です。また、2004年以前に製造されたスレートには、発がん性や中皮腫などを引き起こす可能性が高いアスベストが含まれている可能性があるため、アスベスト対策を考慮する必要があります。アスベストが含まれている場合は、莫大な改修費用がかかることもあります。
張り替えを検討する際には、専門の業者に相談し、適切な施工計画を立てることが重要です。
修理すべきか、張り替えるべきか
波形スレートの外壁の張り替えは難しいでしょう。
基本的には修理を検討すべきです。一部のみの修理や、全体的に劣化している場合は外壁カバー工法を検討することが一般的です。
修理すべきか、張り替えるべきかの判断は、波形スレートの状態や修理コスト、工場や倉庫の営業に与える影響を総合的に考慮して行う必要があります。専門家の意見を仰ぎながら適切な対応を行いましょう。
波形スレートの補修・張り替え工法
塗装工事
塗装工事とは、波形スレート屋根全体を塗装する工事です。
波形スレート自体に防水効果などはなく、表面に施されている塗装によって各種機能を得ています。屋根塗装により、スレートの本来の屋根機能を維持し、劣化や傷みから保護します。また、塗装によって外観をリフレッシュすることもできます。
定期的な塗装工事により、波形スレート屋根の寿命を延ばすことができます。
カバー工事
カバー工事は、既存の波形スレート屋根の上に新しい屋根を葺く工事です。
既存の屋根材を撤去する必要がないため、撤去工事にかかる日数分を短縮でき、廃材の処分費用もかからない利点があります。新しい屋根を重ねることで、屋根の強度を向上させ、防水性を確保します。
カバー工事はコストを抑えながらも、効果的な対策として広く採用されています。
葺き替え工事
葺き替え工事は、古くなった波形スレート屋根を取り除き、新しい屋根材に取り換える工事です。
屋根が一時的にない状態になるため、生産活動を停止する必要がある場合があります。そのため、他の工法では解決できない場合の最終手段として用いられます。葺き替え工事によって、全体的な屋根の改修が行われ、屋根の耐久性を確保します。
工場の屋根や外壁補修ならセイリョウのロープアクセス工法にお任せください
今回の記事では、倉庫や工場に使われる波形スレートのメンテナンスについて解説してきました。
波形スレートは耐久性に優れているものの、定期的にメンテナンスや補修を行う必要があります。
セイリョウは、多数の実績と豊富な知識、確かな技術を持ち、お客様の期待に応えるために最善を尽くしている会社です。特に工場の屋根や外壁の補修において、ロープアクセス工法を駆使することで効率的かつ質の高い工事を行うことが可能です。
ロープアクセスは高度な技術を要する方法であり、セイリョウのスタッフは熟練の技術者ばかりです。高い場所にある倉庫や工場の屋根や外壁でも、安全かつ確実に作業を進めることができます。
セイリョウは長年の経験を通じて培われたノウハウと専門知識に基づいて、補修工事を行います。工場の屋根や外壁補修のことなら、セイリョウにお任せください。